2018年9月16日
今日は、奈良はいい天気!
所要で自転車(MTB)で出たついでに見たいものが有るので、県営馬見丘陵公園まで走行。
自宅から5~6kmの道のりですが、用事を済ませて着いたのは4時過ぎでした。
秋になると楽しにしているのが、これです。
① すすきの根本に咲くナンバンギセル(南蛮煙管)。ミョウガ、イネ科の植物等に寄生するハマウツボ科の植物。
階段沿いのすすきの繁み、株元を覗き込むだけで数本見つけることができますが、ほとんどの方は気づかずに通り過ぎます。
場所は北ゲートからトンネルを抜けた左手のススキの丘の登り道。
まだ早いかなと思っていましたが、もう花期が終わりそうな感じ。下は昨年10月3日の写真です。
古には「思い草」と呼ばれたようで、白洲正子さんの「草づくし」には「中略、、薄の根元とか、草の蔭にしか育たないので、「思い草」の別名があり、その名のほうが物思わしげな姿に似合っている。
道のべの尾花がしたの思ひ草 今さらになど物か思はむ
( 読人知らず 万葉集 巻十 ) 」
と記述されています。
数年前この公園で初めてナンバンギセルを目にして、感激でした。
その後、飛鳥のハイキングで、高松塚から北へ抜ける小道のススキでも見ましたので、23日が近鉄あみまクラブ飛鳥ハイキングの日、そちらも行ってみたいと思っています。
さて、トンネルを抜けてすぐ右手、イペの木の向こう側にテッセンの表示のツル棚があります。咲いていたのはこの花。
② トケイソウ(時計草)
近くでおやつを食べていたご夫婦と娘さんらしいご家族の会話。
お父さん 曰く「向こう側にはテッセンの蕾も付いてるで」。
娘さん顔を上げることもなく、サラリと念押しのように「トケイソウやん!」
でも、取り付けてる表示は「テッセン」しか無いもんな。
お父さんすんませんm(_ _)m、となんかそんな気持ちにさせられ内心苦笑。
「 花の道トンネル付近のトケイソウが咲き始めました。紫色の幻想的な雰囲気がある品種です。」
ならば標識付けといたげてほしいよな、と思いますね。
このレンガ造りの場所の通路には、ハナミズキがたくさん並び、数個の塊の赤い実をたくさん付けています。
③ 落葉した木は、実が黒っぽくって下から見上げるとこんな面白いオブジェに。
でアップしたこの場所の春の景色を。ハナミズキの左手後方にイペの黄色い花が少し見えてますが、示したブログでは大きく写った写真がありますので、ご覧ください。
次いで、ススキの丘を早乙女古墳の傍らを下りて菖蒲園の方向へ。
④
シモツケ(下野)。花の盛期は過ぎてますが、まだまだたくさん咲い
ていますね。
上にはエゴノキの実が鈴なり!
ヒメウラナミジャノメがせわしく蜜をを吸っています。
アゲハチョウ(ナミアゲハ) 柑橘類に飛んできて産卵。
幼虫をからかって、角を出させて楽しんだ記憶が、、、、。
この日はなぜか、シモツケの繁みから飛び出たヌスビトハギ(盗人萩)の花ばかりとまっていました。
シモツケの間では遠慮して慎ましく伸びていたヌスビトハギ、菖蒲園入口では両側にびっしり!
花菖蒲の面影もなく(当然ですが)、大きいポットも我が物顔のヌスビトハギの独壇場。
シモツケの隙間に遠慮がちに伸びてるような花だけのときは葉も枝ぶりも好きなのですが、花期が過ぎると要注意。
散歩やハイキングで知らない間に種が付いて、靴紐の中まで忍び込んで難儀しますね。
菖蒲園を出て、下池沿いのどんぐり広場へ。
⑤ このクヌギの下には大きいどんぐりがたくさん。眼の前にもドサッと落ちてきました。
直径2cmほどのクヌギのどんぐりと”帽子”。
小さい方は細長いので、各地で「ナラ枯れ」が進んでいるコナラのどんぐりでしょうね。
それにしても、最近の子らはたくさん落ちているのにあまり拾っていかないですね。
逆にネットで手芸用に「採れたて」「煮沸消毒済み」とか記してたくさんオークションに出されてますね。浜辺の色ガラス片みたいな感覚かな。
⑥ 広場を抜けると中央口の公園館から下りてきた「流れのある坂道」と合流する場所。その先にはムクゲ(木槿)とサルスベリと彼岸花の共演。
ティッシュを捨ててる奴がいる!と思ったら上にムクゲの花。
この公園では散策路でゴミを見たこと無いので安心しました。(この日、手洗いの下にポリ袋ごと放置していた輩はいましたが)
ムクゲの白花って、落花しても比較的きれいな白なんですねえ。白といえば、こんな物も。
数個有りました。ホコリタケ(埃茸)のようですが、出来たてなのか真っ白で直接地面に根着いた感じ。
⑦ ホコリタケはこの杭の前の芝生に転がってるように生えていました。
ここの彼岸花は植えられたもので、地下茎球根で増える日本のものではないので、花冠が枯れると先端に実がなるとのこと。(馬見花だより2018年9月7日)
白いハギの花の向こう、上池の土手にも彼岸花が広がっています。
その向かい側、道沿いに八重咲きのムクゲ。
写真の奥の表示にハギ(萩)。
植栽は「ミヤギノハギ」が多いと思うが、ヤマハギとの違いなどはよくわかりませんね。水分広場への沿道に並んでました。
⑧ 水分広場の休憩東屋。
近くでいつも水流の音がしていますが、この広場の名称でピンと💦。
ここの小川も向こうの池も吉野川分水からの取水なのか。(後述)
ナツズイセン(夏水仙)やギボウシュ(擬宝珠)の花はそろそろ終わりですね。
⑨ 広場の小川の傍には、たくさんのリコリス(ショウキズイセン・鍾馗水仙)が植えられました。
水際にオミナエシ(女郎花)とムラサキシキブ(紫式部)。
そして、その向かい側に渡り通路に戻ろとすると、木の根元近くの苔の上にこんなのが。
⑩ ムーミンに出てくる白くて顔のない「ニョロニョロ」みたい~。
横にスマホを置いてみました。硬貨にすれば良かったのにと反省。
大きな物で5cm丈位。先端が茶色、花冠の様にも見えます。銀竜草のような腐生植物?
*10月2日追記します。 Facebookグループ「野の花に癒されて」メンバーの方から名前を教えていただきました。
キノコの仲間の「ソウメンタケ」。
Webで調べますと、確かにシロソウメンタケ(白素麺茸)ですね。
典型的なのは素麺束のように林立してるようで、以外に面白い馴染めそうな名前でした!(食べてみたいとは思いませんが、食可のようです。)
その場をはなれて、公園館前から元の路へ。
コクチナシ(小梔子)が離れて2輪寂しそうに咲いていました。頑張ってるねえ(二度咲きなのかな?)
⑪ 夕暮れ迫り、閉門予告の放送。(9月は通常期で18時00分)公園館のシルエットがきれいです。
この横に塔のような建物があり、吉野川分水の掲示が有りました。(後述)
ヤブラン(藪蘭)
⑫ バラ園の周囲にはサルビアが広がっています。手前のブッドレア(房藤空木)の花も終わりですね。
サルビアの他にニューギニア・インパチェンスや、サルビア・レウカンサ等も美しく咲いています。
また、北口すぐの 青海波(せいがいは)模様にデザインされた馬見花苑の背の低い一才サルスベリが今も鮮やかですね。遠目にはサルスベリだとは思われません。(公園ホームページを)
台風による被害の木々やひまわりなどの手入れに公園管理の方々、大変なご苦労が有ったと思います。
無料で癒やしを頂ける場所が有ることに深謝!!
⑬ 駐車場の閉門を告げる放送を聞きながら、自転車に向かいます。
ふっとほのかに上品な香りが。少し過ぎて戻り、確かめました。ロベリアの香り。
車道との垣根に車輪梅とともによく低く植え込まれていますが、気が付きませんでした。
この高さで、しかも静かな場所だからでしょうね。いい気分で帰路につきました。
公園リーフレットを利用させていただきました。(ホームページよりダウンロード出来ます)
散策した経路を赤い線で、撮影場所のナンバーを入れています。
馬見丘陵公園では下記のイベントが開催されます(無料です)
やまと花ごよみ2018 第8回馬見フラワーフェスタ
平成30年10月6日(土)~10月14日(日)
案内やアクセスはホームページをご覧ください。とても素敵なイベントです!!
http://www.pref.nara.jp/item/202032.htm#itemid202032 (*2020.7現在 ページ更新でリンク切れです)
*吉野川分水取水について
水分公園東屋近くで、ポンプで水を汲み上げてるような音がしていたのを随分以前から何気なく聴いていました。この記事を書いてる途中で気になり、公園のホームページを確認しましたが見いだせませんでした。しかし、
「ならシニアネット」さんのブログ2016年「6月度ハイキング」で吉野川分水に沿って歩かれた記事があり、そこに「特に馬見サイホン入口で馬見丘陵近くまでの長い長い馬見サイホンへ流れ込んでいる急流にも驚嘆」の記載を見つけました。
写真画像も綺麗で馬見サイホンは迫力が有り、実感がわきました!
大和郡山の地産ショップで地元農家の「吉野川分水で育てた奈良のお米ヒノヒカリ」が販売されていますが、広く奈良盆地もその恩恵を受けているのですね。
ブログ 「ならシニアネット」 を是非ご覧下さい。
ご覧いただき有難うございました!