奈良 ~西大寺から平城京跡周辺~ 野の花散策
2018年10月21日
🔶 平城京址で20日(土)・21日(日)の2日間「平城京天平祭 秋 みつきうまし祭り2018」のイベントが行われ、それに併せて企画された近鉄西大寺駅からスタートするハイキングが有り、参加。
この日もやはりマイペース、マイテキトープランのコースでてくてく散策。
🔸 モデルコースは西大寺から薬師寺や唐招提寺の在る西の京を経て平城宮跡に至る9km程度のコース取りですが、私は道草が多くて時間がかかるので、西大寺から菅原天満宮、喜光寺(菅原寺)を経て、その先はショートカットして平城京跡へ向かいます。
途中、菅原天満宮手前の川の両側擁壁を染めてヒメツルソバ(姫蔓蕎麦)がびっしり。
ガードレールを支えに、川を覗き込むように撮りました。
阪南道路沿いの跨線橋を渡り近鉄線の東側へ出て秋篠川へ。
右岸の散策道を歩むと、前回の唐古・鍵遺跡史跡公園ハイキングでも写真を掲載したシャクチリソバ(赤地利蕎麦)が道沿いに。こちらもソバの実を大きくしたような果実が着いています。
真っ黒い体にオレンジ色頭のてんとう虫。こんなのネットで直ぐ判る、、と、てんとう虫の画像を調べますが、有りません! うーん、これもバリエーションの多い「ナミテントウ」なのでしょうか?
ユウゲショウ(夕化粧) 月見草の仲間、アカバナユウゲショウの呼称の方が一般的なのかな。
マルバルコウソウ(丸葉縷紅草) その後ろ(向こう)にホトケノザ(仏の座)
葉が特徴的な アキノノゲシ(秋の野芥子)
🔸 秋篠川右岸の散策道へ出て平城宮跡の西側、玉手門近くの進入路から国営平城宮跡歴史公園へ。
これより散策したルートの説明は下図の平城宮跡公園ホームページ案内図をご参考に。
ホームページは https://www.heijo-park.go.jp/
平城宮跡歴史公園ホームページより拝借
図西側(左側)の進入路から朱雀門に向かう道の両側には草原が広がっています。虫や鳥たちの鳴き声に癒やされます。そして、タデの仲間の野草も多い所。
春日山、高円山の連なる大和青垣の山を背景に威容を見せる朱雀門。
写真の手前にシロバナサクラタデ(白花桜蓼)とセイタカアワダチソウ(背高泡立草)、そして突き抜けるようにオオエノコログサ(大狗尾草)。
背高泡立草。虫や養蜂に取っては秋の貴重な蜜源植物ですが、最近は随分減ってきた実感。
白花桜蓼は群生していて、もっと鮮やかに綺麗でしたが撮るヒトのせい?で、アップもボケてボツ。
ほぼ同じ場所でイヌタデ(犬蓼)も群生。別の案内図では西側に池があるので、埋められたかもしれませんが湿地帯のようですね。
シロバナサクラタデの下の足元には地に張り付くように見えていた花の小さい株、何でしょう?
🔸 傍らにタデなどの繁茂する地道を進み「平城京天平祭 秋 みつきうまし祭り2018」主会場の朱雀門広場へ。まずは、みはらし館。
名前の通り上階から展望出来ますが、ちょうどバーチャル・リアリティー(VR)シアターの映写が始まるところでしたので、中へ。ラッキーでした!
短時間でしたが、素晴らしいCG!!左右にも広がる5面のスクリーンで迫力あるVR動画で広大な都大路の迫力ある シーンで始まり、物語風に「始まりの都」の様子が眺められ、後方の席でも臨場感有り感動。多くの方に観て頂きたいですね.。
感動したので、ブログもちょっと寄り道して。
「朱雀門ひろば」みはらし館のページより拝借 https://www.suzakumon-heijokyo.com/
終わって直ぐ出ましたが、まだ皆さん座っておられたのは続きが有ったのでしょうね。ホームページで知りました。残念 またの機会に。
物語の中の案内役が若き日の「安倍仲麻呂」。仲麻呂が唐に渡った時、一緒だったのが「吉備真備(きびのまきび)」。豪雨災害で大規模水害を受けた岡山県倉敷市真備町(まびちょう)ゆかりの人物で、災害救援ボランティアで行った「吉備真備駅」という人名そのままの駅名のある所。
えらい横道にそれました。
🔸南側の「遣唐船」の甲板を一周りして、天平衣装の可愛いお嬢ちゃん達や朱雀門壇上のタイの踊りなどを横目に、朝堂院の広場から第一次大極殿の脇を通り、以前野鳥観察で周った水上池辺りへ向かいます。
大極殿北側の道路を隔てた、案内図で「推定大膳職(オオカシワデノツカサ)」と記された場所。厨房関係のところなんでしょうかね。ここでも大極殿と朱を競うように、イヌタデの紅色が映えています。
そして、この場所の北側、住宅地の野草の生い茂った空き地で目についたのがこれ。
アレチハナガサ(荒地花笠)のなかま、ヤナギハナガサ(柳花笠)のようです。まさに荒地の花!ヤブ蚊の攻勢で早々に適当に撮影して退散。ズボンにはヌスビトハギ(盗人萩)やイノコヅチ(猪子槌)の実がたくさんへばり付いて苦心。昔スターチスと間違えて突進して同じ目に有った想いが浮かびます。
さらに空き地には、この花も咲いていました。
葉になんとなく見覚えが有るようなのですが、判りません。蕾も花も芙蓉やハイビスカスの仲間のように見えますが。
🔸 池の方向に進むと、道端の囲いの中に鮮やかなホウキギ(箒木)とフジバカマ(藤袴)。
渡りをする蝶、アサキマダラの好むフジバカマ。今の時季に飛んできているようで、ちょっと期待しましたが、、。
傍のニラはもう種を付けています。
🔸 水上池に出ました。今年の春、池のふちのスイカズラ(吸葛)の蔓に花が咲いていた頃、「日本野鳥の会」奈良支部の初心者向けバードウオッチングに参加して、この池の周りで十数種の野鳥を観察した場所。この日も双眼鏡持参なので池のカモたちとアオサギ、そして住み着いている白鳥を観察。
空中の止まり木?? 水上の木でおやすみしているカモたちです。
静かな古墳の杜と田畑が広がるのどかな場所、休憩所も有り散策に良い所ですでね。
一人で双眼鏡を下げてウオーキングされていた中年の女性とすれ違いました。
田畑では稲刈り。名残惜しいですが、もうだいぶ時間が過ぎました。西大寺駅の方向へ向きを変えて行きます。
ノコンギク(野紺菊) 日が傾き日陰になると花びらが閉じる花が有りますが、この先の日陰の野菊は一様に、力を抜いたかのように、少し傘様に花びらが垂れているように見えました。このようになるのか調べましたがその記載は見つかりませんでした。
🔸 日葉酢媛陵にほど近い、大和超昇寺城跡の竹やぶの細道を通り抜けて行きますが、その手前の掘割の阯と思われる場所一面にミゾソバ(溝蕎麦)の群落。
上の写真の手前には、サクラタデ(桜蓼)とキツネノマゴ(狐の孫)も咲いています。
ミゾソバ、サクラタデ、キツネノマゴいずれもきれいな花なのに、、、。
そして折角のサクラタデのアップも下手な撮影、、、でm(_ _)m。
タデの仲間にたくさん出会えた、癒やしの一日でした。
ご覧いただき有難うございました!