18きっぷで輪行~ペルセウス座流星群観察~伯耆大山ふもとの海岸へ

2018年8月13~14日

今年は月明かりの影響がほとんど無いので、「ペルセウス座流星群」がよく観察できるとの情報で、幾つになってもちょっとわくわく。ボランティア目的の輪行で購入した「青春18きっぷ」、残2回分で流星群観察の輪行旅に。


星や天体を眺めるのが好きで、日没後が晴天の時は、ほとんど天空の星や月を眺めながらの帰宅が日課でしたからキャンプでも星を眺めるのがたまらなく楽しみ!そのために足も伸ばせて楽な姿勢で空を眺めることのできるよう、折りたたみリクライニングの「コールマンイージーリフトチェア」を購入したほど。


「ペルセウ座ス流星群」は、13日の未明が1時間40個くらい観察できるとの新聞情報だったので12日に輪行する予定でしたが、あいにく中国地方~近畿地方が雨の予報。確かに奈良は12日は終日曇り雨模様だったので、13日朝出発に計画変更。しかし起床してみると好天。未明は晴れてたかも、、残念!と思いながらも、13日夜も1時間に20個くらいのペースで出現するよと書いて有ったので、現地着が夕方になるように計画。
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(伯耆大山駅から海岸へ向かう途中、大山の雲が晴れたので勇姿を撮影。日没近いので、東の空も少し紅に)

いつもなら行き先を度々行っていた京都丹後半島の平(へい)か中浜キャンプ場にするが、今回は災害救援ボランティア目的で岡山駅を数回経由していたので、そちら周りで復旧した伯備線を利用して以前訪れたことのある岡山県総社市から高梁(たかはし)市あたりの災害後の様子も見ながら、伯耆大山駅まで輪行。

そこから3.5kmほど北の、Googleマップのストリートビューで付近の様子を確認できた弓ヶ浜東端のキャンプ場の有る海浜運動公園の浜辺に行くことに。

(事前確認したGoogleストリートビュー画面のちょっと先の堤防の浜側に、わずかに船の一部がのぞいています。画面上矢印>をクリックして先へ動かしてみて下さい。当日もほとんど変わらない風景で、その廃船のそばに一人用テントを設営しました。)

現地に至るまでのJRの経路。
1日目のJRの行程: (大和路快速)~10:51大阪11:00(新快速姫路行)~12:02姫路12:05(播州赤穂行)~12:24相生12:26(岡山行)~13:37岡山 {昼食タイム} 岡山14:20(伯備線新見行)~16:05新見16:24(西出雲行)~18:04伯耆大山
(通常料金;奈良~伯耆大山6,260円 → 青春18きっぷ1回分2,370円)

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伯備線新見行きは岡山駅から倉敷を経て、この写真の清音(きよね)駅から総社、高梁等の豪雨災害の地を通っていきます。
この駅はJRと井原(いばら)鉄道井原線との共用駅。7月23日にボランティア目的でこの駅で降りて井原鉄道矢掛駅へ向かうため、三谷駅まで代行バスで大規模洪水被害を受けた真備町を通過して、その状況を目の当たりにしました。18きっぷで輪行~ボランティア目的で水害被災地へ~

JRは復旧しましたが、井原線は現在も不通で、ホームページでは「総社駅~三谷駅間における鉄道の運転再開は9月上旬の見込み」となっています。真備町道路沿いの廃棄物の処理も進んでいる、との報道がありました。着実に復興が進み、平常の暮らし、お住まいが早く元に戻りますよう願わずにはおられません。
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新見駅手前の井倉峡あたりで激しい雨。通過待ちの横をしぶきを巻き上げ特急「やくも」が通過して行きます。
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伯備線新見駅で西出雲行きに乗り換え。雨が止んできて良かった!
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上り下りの特急「やくも」待ちの時を重ねる伯備線ドン行の旅!これも18きっぷの面白味ですね。
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ドア横に輪行バッグ。バランス悪そうに見えますが、がっちりもたれて動きません。
特急通過待ち中。ちょいとながいので、運転手さんも手持ちぶさたなのかな?
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伯耆大山駅から道を間違え少し遠回りして海岸に到着。ちょうど日が沈むタイミング。このずっと向こうには中海、さらに宍道湖。きっとこの夕べも、とても美しい夕陽なのでしょうね。
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Googleストリートビューで見えていた廃船の傍にテントを設置しました。流星観察はこの前にシートを敷いて横になり空を眺めましたが、眠くなると中で仮眠。

傍の松林中に公営のキャンプ場が有りますが、確認すると広いサイト単位の利用で、この日の利用者も多く賑やか。それに何たって松林の中の広場ですから、星観察には不適、なもんで浜辺に。

小さな漁港の近くなので照明が難点ですが、それよりちょっとミスったかなと思ったのは、時折雲が流れる少しばかりどんよりした空、キャンプ場や街の明かりが反射して「天の川」も不鮮明。まあ、逆に主な星座がはっきりしててエエわと悔し紛れに思いつつ眺めてました。もう少し田舎の町の暗い浜辺のイメージだったけど、近くに大きなイオンモールも有り結構マチなんやなあ、、失礼。

浜を向くとやや東寄りの北向きで、方向はちょうどいい。Wのカシオペア座あたりを中心に天頂まで何気なく眺めていると、ふっと流れます。水平線近くを横切ったり、天頂を西方向に流れたり、急に明るい点が出て消えたり、、。

時々花火を楽んですぐ帰る人たちもいますが、銀シートを抱えて小さな子供連れできた数人の若い男女は一旦テント近くに来たものの、離れた堤防の向こうでちょこっと花火をしたあと静かにしているなと思ってたら、「あ!流れた!」と声が。私がちょうどスマホの充電で下を向いている時でした。それからしばらくして、相次いで2つ流れた時にも声を上げたので、ああこの方たちも観察に来られてたんだと、なにやらうれしくなりました。

結局、疲れからか、ウトウトが多くなったのでテントへ。1時頃にロケット花火の音で目が覚め、再度天空にトライするもやはり眠くなって就寝。💤
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朝5時頃か、目が覚めるとちょうどこの景色!!
結局、流星は30数個を確認するにとどまりました。たぶんスーパーに食品購入に行ったり、テント設営などをしたり、洗顔などでキャンプ場へ行ってる間にも流れていたんでしょうね。
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浜辺から国道9号線へでて、鳥取方向へ走ります。暫く走ると、面白い光景が!
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国道を挟んで9基の風車が威容な風景を作り出しています。これはドライブでもお勧めスポットですね。JR大山口から海岸近い国道に出る辺りです。
Googleストリートビューでもそばまで近づいて観ることもできますよ。画面上をクリックして、近づいたり道沿いに向こう側に廻ってみたり、と楽しんでみてください。

風車の並ぶ風景は、走った区間でもう一箇所、下市駅から北の海岸沿いに5基ありました。

鳥取県には「環境立県推進課」があり省エネルギーに取り組んでおられるようで、ホームページに風車設置の状況が掲載されていました。各地にあるようです。北栄町の浜坂砂丘には綺麗に並んだ風車の風景を観ることができるのですね。

さて、この日もかなり暑くてちょっとバテ気味です。道端の木陰で水分補給をしていると、「日本一周」と書いたプレートをリアキャリアに取り付けたサイクリストが通り過ぎて行きました。瞬時でしたので、よく見ることができなかったのですが、今年は特に暑さ厳しいでしょうし、大変でしょうがご健闘を!!

結局、2回目の風車の見えるあたりから先の赤碕町で駅に向かうことにしました。一つの案としていた、JR山陰本線快速「とっとりライナー」で鳥取から智頭急行線経由で上郡へ、そして相生を経て姫路で新快速にて大阪へという計画を実行。
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9号線から離れて坂道を赤崎駅へ。振り返る坂の向こうに日本海がみえて、ちょっといい雰囲気の景色です。
走行した距離は30km程。10時過ぎに赤碕町に着いたので、鳥取まで90kmだから気候と体調(寝不足)が良ければもっと走れるかもなあ、、、と年令とともに退行していく体力気力にちょっぴり希望が。
2走行ルート
JR赤碕駅
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11:25赤崎駅から「とっとりライナー」と粋なネーミングの2両編成の気動車で鳥取へ。鳥取では駅前を覗いただけで、駅中で1時間ほど寛いだあと、今度は因美線智頭行き14:10に乗車。智頭からは別会社の智頭急行線に乗り換えます。

ホームへ行ってびっくり!「おっさん」が乗るのにちょっと気恥ずかしい車両です。
なんとも派手な外装!しかも「あまつぼし」「風鈴列車」「愛祈りとれいん」の三つの標識がフロントに。
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中もおしゃれです。確かに風鈴が下がっています。ハート型の吊り輪も。
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この智頭急行線はユニークですね。生い立ちは、他の第三セクターとちょっと違って、JR全身の旧国鉄路線として鉄道公団が建設中に国鉄の経営悪化で凍結。当時の鳥取・兵庫・岡山の県知事らの働きで、3県において引き継ぎが、但し特急列車の運行を行えば黒字になるという調査結果からそれを実行。

なんと大阪や京都駅でよく見かけた鳥取・倉吉行き「スーパーはくと」と、岡山と鳥取を結ぶ「スーパーいなば」の特急列車がこの会社の運営列車だったのですね。(後日)初めて知りました。ですから第三セクターでも黒字なんだとか。
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智頭急行線改札窓口で特急券を求める人が多いので、智頭線に特急が有るんですかと聞いて、苦笑されました。ちょうど「スーパーはくと」が上下とも?停車中でした。
そして、
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またまた、ユニークな駅のある路線ですね。「恋山形」駅。ホームのペアも、もうそのものズバリ!
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マスコットキャラ車掌の「宮本えりお」さんと恋絵馬。

名前の由来は「宮本武蔵駅」 ←これはわかるよ、だけど”えりお”が「上郡駅(逆読み)」から←??
ホームに”日本の4つの恋の駅”の表示  ・室蘭本線「母恋」(ぼこい)駅 ・三陸鉄道「恋し浜」駅 ・西武鉄道「恋ヶ窪」駅 そしてこの駅ですが、国道373号に沿った大内集落からちょっと離れた静かな無人駅です。

それから次はこれ。
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ズバリ剣豪の里の駅。
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岡山県美作市今岡の「宮本武蔵」駅。無人駅です。
歴史上の人物がそのまま駅名になっているのは、今年7月7日に豪雨災害で浸水被害をうけた岡山県倉敷市真備町、井原(いばら)鉄道井原線の吉備真備(きびのまきび)駅もそうでした。

高い位置のホームからは、武蔵の刀のつばをモチーフにしたという「武蔵の里」のシンボルとして建てられた面白い形の屋根の宮本武蔵顕彰武蔵武道館が望まれます。
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単車両だけど「風鈴列車」の「あまつぼし」号は軽快に走り、兵庫県に入り宮本武蔵駅より3つ先の「佐用」駅に至ります。

兵庫県佐用郡佐用町も、2009年(平成21年)8月9日に台風の影響で佐用川(さよがわ)の氾濫や山崩れ等で被害を受けたところで、車窓に見え隠れする川面を眺めながら、当時の避難される際の悲劇的な報道が蘇ります。

そして、程なく上郡駅へ16:59到着。JRではないので18きっぷ外に1日乗り放題券1,200円が必要でしたが1時間27分の愛着の湧くような「あまつぼし」号の楽しい旅でした。
そこから山陽本線相生行きに乗り換えて、更に姫路駅へ。姫路駅からは例によって、新快速草津行で大阪駅へ。

この日のJR赤崎駅から帰路の行程。
JR赤崎11:25(快速とっとりライナー鳥取行)~12:37鳥取14:10(JR因美線智頭行)~14:54智頭  智頭急行線智頭15:32(上郡行)~上郡16:59  JR上郡17:04(山陽本線相生行)~17:17相生17:19(姫路行)~17:38姫路17:41(新快速草津行)~18:43大阪18:57(区間快速加茂行)
(通常料金;JR赤崎~智頭1,660円 JR上郡~奈良2,590円 4,250円 → 青春18きっぷ1日分は2,370円)
(智頭線1日フリーきっぷ 1,200円)
全経路
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Posted by ss-kinkon