名水を求めて ~奈良県御所市 「祈りの滝」の湧水~

2019年5月7日
奈良県と大阪府の県境、水越峠に近い葛城山側、奈良県御所市関谷の「祈りの滝」へ。
まだ無料の京奈和自動車道を利用し、御所南ICを降りると、接続する国道309号を西にまっすぐ。
登りに入りしばらくすると、トンネルへ続く道の手前、葛城水分神社方向の旧309号へ右折し滝を目指す。

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今回は、「やまとの水に選定され、各地から水を求めて来られるよく知られた場所。

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御所市の観光案内板には、「行者たちや峠を越える旅人たちが祈った滝で、修験道の霊場である」と。

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滝の前に不動尊の祠、滝の真下には、落ちる水が撃ちつける、修行の為の足場石。見ていると身の引き締まる思いがして、まずはお参り。

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「祈りの滝」の駐車場は広く(無料)て採水場所もすぐ傍なので、楽である。

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採水場所は滝の右手。少し上部の岩で設えた水槽に、岩壁から突き出た水栓の無いパイプから給水されている。

数分間隔で間歇的に勢いよく水が出たり止まったりし、見ることはできないが、直接滝の水を給水しているのでな無く、滝上流で500mボーリングしたところの湧水で、恐らく貯水タンク等からポンプで給水されていると思われる。

貯水位の上下をポンプのフロートで検知し、一定の水位になると作動、困るほどの勢いで出て、少し経つと減水してピタリと止まる。数分間隔の短時間で作動するので、かなりの湧水量である。もちろん人が居なくてもお構い無しである。

mizu6水を頂いている間にも次の方が来られて、ポリタンク等を運んでスタンバイ。
上の写真では、後から来られた方が水槽の上のスノコにタンクを置いて、水を受けている。

ペットボトルを半切、ロートにして給水パイプを内側に受水。ちょうどよい高さで、勢いよく出る水もあまり飛び散ることなく受けている。うまい!
ここを管理されている組織があり、入り口右側のお不動さんの脇に、この維持に経費が掛かるので志を呼びかける立て看板。水場の横と、お堂の横のお賽銭入れにも再度お参りをして感謝の志を。
「吐田郷生産森林組合 祈りの滝湧水を守る会」の皆様、有難うございました。
水質検査の表がパイプに吊り下げられていたが、奈良県のホームページでも、認定時の滝の水と湧水、両方の測定データが表示されている。
「やまとの水」選定場所及び追加選定の宇陀市榛原区の2箇所と御所市の「祈りの滝」の水質結果(PDF)。

「やまとの水」については、このブログの「名水を求めて ~奈良県宇陀市 「高井 の千本杉」の湧水 」で記載したので、そちらの奈良県環境情報サイト「エコなら」をご覧頂きたい。

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駐車場の向かい側には、散策コースが整備されていて、川の浅瀬をわたり階段を上がるとミツバツツジとシャクナゲに囲まれた休憩東屋も造られていた。

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川の水際にタネツケバナ(種漬花)。水辺や田畑、あぜ道によく見られれる野草。
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ミツバツツジ(三葉躑躅)の向こうに休憩東屋。お弁当を広げたお二人が居られたので、撮影せず。
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千早赤坂村へ向かうが、駐車場前の国道の水越峠方向は、昨年9月の台風21号による被害で通行止めの看板。停止柵は無いので上る車が数台あるが、少しして戻ってくる。

google でブルーシートで覆われた路面(陥没?)と崖の崩落などの被災箇所を確認することができる。
台風21号といえば、関空の高波浸水と船による橋脚損壊がまだ記憶に新しい。
もと来た旧309号道を戻る。
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ヤマフジ(山藤)があちこちの木々を花の薄紫と若葉の黄緑色で染めあげている。

mizu11バードウオッチに天気も場所も持って来いなのでしょうね。
水越峠の地下を貫通する、2kmを超える長いトンネルを抜けると、大阪府唯一の村、TV旅番組などではよく紹介される千早赤阪村。
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建水分神社(たけみくまりじんじゃ)を過ぎた先の地蔵堂前三叉路を左折、「道の駅ちはやあかさか」へ。

地元農産物や手工芸品の販売所と2Fにカフェの有る、こじんまりとした道の駅。

その手前が「くすのきホール」、西側がトイレのある広い駐車場で、そこが楠正成誕生地。
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クスノキ等で囲まれた楠公誕生地石碑の南側に「千早赤阪村立郷土資料館」。
この場所の北には、「楠公産湯の井戸」の伝承地の施設があり、見学したいが先を急ぐので今回はパス。
駐車場を左折、千早川をわたり更に県道705号線を左折して、南の「赤阪城址」と「下赤阪の棚田」へ。
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村立千早赤阪中学校への坂道入口に「 ↗ 赤阪城址」と彫られた石柱。これを見て坂を登っていくのだが、、。

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広い校庭と大きな校舎。門は閉じられ、結局行き止まり!他の3人グループもUターン。

結局、この先の消防分署横の駐車場案内立札を見て、そこからこの学校の裏手に出ることを知った。
せめて石柱の下にでも、その旨の案内が有れば、、、、と。
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学校の坂をとぼとぼと戻る。並木の下にキンポウゲ(金鳳花)とヤブジラミ(藪虱)。

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石垣にはヤエムグラ(八重葎)mizu16-3

よく目にする難儀な野草だが、もう実が付いている。引っ付くトゲトゲの先が織物のかぎ針のようで、まさにマジックテープ!

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消防分署の先、県道705号が二つに分岐する手前の駐車場(無料)から高台の農道を北へ。
学校裏手の「史蹟 赤阪城阯」石碑の建つ広場から、棚田の風景が見渡せ、屋根付き休憩所も設えてある。

ここの案内板には、何と先ほどの門から中学校を通り抜けるルートが表示がされている!

*この上と前述の下の史跡石柱の「跡」の字が「址」「阯」「蹟」と同意の3つの字が使われ表記されていて面白い。
*石碑は「赤阪城阯」だが、別に上赤阪城跡(楠木城跡)が在るからか、google
地図では「下赤阪城址」と表記。
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空模様の雲行きが怪しくなり、全体をゆっくり撮影する余裕が無く、私なりの棚田パノラマ風景が欲し~いと、敢えて上の写真2枚を合成。あくまでイメージです( ̄ー ̄)ニヤリッ。

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路傍の花々に気を取られながら、雨粒の落ちだした道を急ぎ駐車場へ。

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春に花咲くアザミのノアザミ(野薊)。
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コウゾリナ(髭剃菜)ももう咲いている。
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駐車場を出ると大粒の雨。日頃の行いか、、、、。😉

ご覧いただき有難うございました!

 

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Posted by ss-kinkon