信貴山ハイキング ~ 城址保全活動ボランティアを兼ねて~(そのⅠ) 山頂から「弁財天の滝」方向へ   

 

2019年10月26日(土)(9月28日の作業後に山頂まで登ったので、その様子も記事に挿入)

 

🔷信貴山北側の松永屋敷跡保全活動、これまで参加した様子を「信貴山城址保全活動ボランティア~松永屋敷の整備~その1」と「その2」として記事に投稿。今回は、9月28日と10月26日のボランティア作業後に信貴山山頂や周辺をハイキングし、” 低山ハイキング ” の記事にまとめた。

 

🔹4回目の9月28日は、作業後に山頂少し下の「信貴山城址石碑」の建つ場所と、山頂の「空鉢護法堂」まで登り、鳥居が続くつづれ織りの長~い参道を下って行き、スタート地点の「信貴山観光 i センター」前まで戻ったので、、それをこの記事の途中に織り込んでまとめている。

🔹5回目10月26日は、近鉄「信貴山下」駅から、ハイキングコースとなっている旧ケーブル跡を歩き、信貴山「朝護孫子寺」入口の「信貴山観光 i センター」に至り、そこから信貴山城址保全活動ボランティアメンバーとともに松永屋敷跡まで行き保全整備活動に参加。

そして、終了後「信貴山城址石碑」の場所まで登り(脇道を見落とした!😅)また坂道を戻り、途中にある「高安山」方向へのルートを辿って、西側の「弁財天の滝」へ下りる急坂を通って「信貴山観光 i センター」先のバス停まで歩いた。

紫ラインが今回のルート。緑ラインは5月20日に高安山を周ったハイキングルートで、一部コースが重なり、記述された草木の季節の変化も面白いので、参考に

       5月20日ブログ記事:信貴山・高安山ハイキング~出会った野山の花々

(国土地理院地図利用)

少し冗長になるが、信貴山城主「松永久秀」に関わるイベントもあったので、それも記事の最後に加えたので、ご参考に。

🔷まずは、近鉄王寺・新王寺駅あるいはJR王寺駅から徒歩でも比較的近い近鉄生駒線信貴山下駅前からのルート。(地図のラインは王寺駅から引いている。)

近鉄信貴山下駅。王寺駅北口初の信貴山門行バスの信貴山下バス停もこの前のローターリー。

旧西信貴鋼索線(ケーブル)跡の急こう配の道。途中まで道幅が広く、珍しく双方向の自動車道路が2本。つまり、通常の4車線ではなく、登りと下りの自動車走行路が垣根を境に、左右2セット並走している。なので初めは戸惑った。(^^;)(Google航空写真で見るとよくわかる。) 左の大きい建物は「三郷町立図書館」。

県立清和青陵高校の向かい側にケーブル跡のハイキング道入り口。

歩道傍にツワブキ(石蕗)がいくつも花を咲かせている。

樹に大きな丸時計が掛けて在り、散歩道にされている常連さんたちの憩いの場所かな?

そこから、枕木階段をかなり下へ降りる。上の転用された道と、この場所との極端な段差は何故だろう?

途中、段差に枕木を利用した地道やタイル敷に舗装された道、そのまま残っていると思われる橋もあって、道はほぼ直線で、下りてくる人のシルエットがポツンと遠くに表れ、だんだん近づいてくるのが面白い。

進むにつれ、谷側が開けて見晴らしの良い場所があったり、逆に木々が垂れ下がり、あたかもトンネルのように見える場所があったり、藪や木々の間にグラディションのかかった緑や朱色の烏瓜がいくつも覗いていたりして、距離はそれほどないが、素敵なハイキングみち、散歩みち!🐛

旧西信貴鋼索線の終点、、信貴山駅跡(現バス停信貴山)に出て左側の細道から、バス停建物の裏手の道を進む。

もう、” 昔 ” といえるのだろうか、ケーブルを降りた人たちは、駅舎からなだらかなこの道を「朝護孫子寺」へと歩いて往来したのだろうか、と来た道をしばし振り返る。

県道236号信貴山線を渡り、老舗旅館の並ぶ道を先へ。この県道、車の通行が多く、この場所の両側がカーブして見えにくいところなので、横断は要注意!

たくさんお地蔵さまが並ぶ「千体地蔵」の先は、「仁王門」

樹齢を重ねた大樹の下、ドングリがいっぱい!

🔹「信貴山観光 i センター」の前に、大案内看板。松永屋敷跡保全活動メンバーは、センターの横に集合。

🔸センターの中には、信貴山案内リーフレットとともに、信貴山城址や朝護孫子寺に関わること、そして嘗て大阪側からの電鉄ルートとして、信貴山口~高安山間のケーブルに続いて信貴山門口駅まで走っていた「信貴山急行鉄道」の事が掲示されている。

また、レストランで最近販売されたという「栗アイスクリーム」がサクサクして美味!(^^♪

集合まで時間があったので「開運橋」からの眺めを。バンジージャンプ台の飛び出た先、画面中央に「仁王門」が見え、県道236号信貴山線がダム湖を渡る橋も朱色で、木々の紅葉が進むとここの眺めは一段と見ごたえのある素敵な風景に、、、になってと思うけど、、^^;/~~~。

🔸橋の上から右手に信貴山山頂。三角錐状になっている部分が、頂部の「空鉢護法堂」までは急登。そして写真中央あたりの山麓に、「松永屋敷跡」からのハイキング道と、「高安山」のハイキング道が合流している地点。

その合流点付近から始まる谷川に沿っていきなり急坂の石だたみの道で、下りは「弁財天の滝」に至るまで、後述するが、かなりハードで要注意!だが、その道と谷川が、写真のダム湖の奥に来ている。左は温泉旅館。

 

🔹午後1時の集合後、「松永屋敷跡」へ向けて出発。 いつもの「大虎」、気が付けばこれまで、正面から “ご対面” したことなかったなあ(‘;’)💦 でかい口! 👀💦💦

 

りりしい、馬上の聖徳太子像の前をいそいそと進み、、、

「信貴山大本山成福院」のそばをぐるりと通り抜けて、、、

向拝が眺めの良い舞台になっている毘沙門堂のへ幟が鮮やかな参道をお坊さんが、、(当然か ^^ゞ)手前の道標の↖に従って左の階段を上に、、、とその前に、、

手前の「三宝荒神堂」隣の蔵?で国宝「信貴山縁起絵巻」の展示(複写)説明を「信貴山観光ボランティアガイドの会」の方がされていたので覗いた。教科書にも出ていた有名な絵巻で、鉢が空を飛ぶ秘法や、金輪をまわして天翔ける「護法童子」の物語りが脳裏に蘇る。絵巻の本物は、本堂そばの「霊宝館」で見学することが出来る。

で、メンバーとはかなり遅れて進行、左手の階段を上り、「多宝塔」左側の「近畿自然歩道」にも指定されている「信貴山奥の院」参道の緩やかな登りの道を進んでいく。

 

しばらく行くと、平らな道の左にフェンスで囲まれた「大谷池」。そこを過ぎたカーブの先に、左に登る急坂。何方かが、車は4輪駆動じゃないとしんどいって、、、なので “4駆の坂”って勝手に命名。(^^ゞ

切通しの木の根元に小さな「信貴山城址」の木札と、土手に「松永屋敷跡」の遠慮がちなラミネートの案内、、、ちょこっと愛嬌があって、かえって目を引くかな、、(^^;) 

 “4駆の坂”に続くここらは、もう登山道といってもよいほどの上り坂。道沿いに小さな祠。狭いが平になっているので、この場所も削平された小曲輪(くるわ)跡なのだろう。

その先に作業拠点の平らな場所。その上の台地が「松永屋敷跡」。

この日は、曲輪間の段差に設置されている合板の応急的階段を、しっかりした金属製に交換するため、その資材を何か所かに運び、手始めにパイプ手すりを取り付ける作業。女性陣は杉の林間の枝葉の清掃に携わっていた。

金属パイプの手すりが設置され、見学道の階段らしくなった!

休憩タイムにハモニカ演奏のサービス🎵~~~

 

🔹さてと、作業終了後、信貴山の向こう側、高安山からのルートと合流する場所から「弁天の滝」への坂道を降りるコースのハイキングを実行。

作業拠点から「松永屋敷跡」解説立札の前を登っていく。前回(9/28)にもこのルートで山頂の「空鉢護法堂」まで登り、鳥居の続く急坂参道を下山したが、この後に記載。

その場所から山頂までは急登。ほんとに車は4駆でないと無理みたい。

振り向いて、急坂の状況を撮影したが、この写真には黄色の札に” 高安山 へ ” と表示されている。この反対側が脇道だったが、気づかずそのまま上へ。

ああ~来ちゃったと、一旦右側の「空鉢護法堂」「信貴山城址」石碑の方向へ。

信貴山雄岳の尖がった最頂部の比較的狭いスペースに「空鉢護法堂」が建立されているので、少し下の削平されたこの場所に石碑を立てたのだろう。でも、歴史的には聖徳太子の時代に起源する信貴山朝護孫子寺に分があることになるかな。

 

🔹*ここから下、6枚の写真は前回(9/28)に登った際の撮影と、その時の記録。

ーーー「空鉢護法堂」への階段。奥に写っている人は、下で一緒に作業をした寺の方。登りを案内して頂き、寺務所の方には、一緒によく冷えたお茶までごちそうになった!

以前、参道からお参りに来たが、多宝塔横からの参道は、だんだん厳しいつづれ織りの長い坂道で閉口した。にもかかわらず、多くの方々がお参りに来られている。

お堂の舞台から、奈良側は王寺・葛城方面、大阪側は柏原・堺方面の見晴らしがよい。👀

下りは一人で帰ったが、作業とそのあとの急登で膝に痛みが出ており、この急坂が、とてもとてもつらい~😰思いで、ゆっくりと下山。ーーー

 

🔹さて、前述したように、今回は山頂まで行く予定では無かったが、脇道を見落として「信貴山城址」石碑の場所まで行き、そこから空鉢護法堂の方へ手を合わせて、すぐに引き返した。

左の大きな木の下を、前方の杉の木が林立した曲輪(くるわ)跡の縁に沿って進む。ちゃんと道標も建っていたんだね、、、。(^^;ドジ

頂上直下西側、そこにも両側に曲輪跡の杉木立の続く、滑りそうな赤土の細い急坂道を下った先に、小さな沼地?その左に三叉路。

道標に、” 高安山をへて 西信貴ケーブル “の表示 。

この先、「弁財天の滝」道を下るコースは、最初に示した地図上の緑ラインで示した、5月20日に高安山を周ったハイキングルートの一部分。

       5月20日ブログ記事:信貴山・高安山ハイキング~出会った野山の花々

松永屋敷跡保全活動のリーダーの方からも注意を受けたが、道標に貼られているように、石畳の急坂で濡れているので、ちょっとビビる!

 いきなりの急坂、石を選んで、なんでこんな急坂を、階段状ではなく平らな石敷きにしたのだろう⁉❔❓と、ゆっくりゆっくり、、、ボヤキながら下りていく。💦 日陰が多く、小川の流れる谷間の道の脇には、ヤブラン(藪蘭)が多い。画像に無いが、この時季、シロバナミズヒキ(白花水引・銀水引)もヤブランとも絡まるように、白花の穂を伸ばしていた。急坂を下りて「弁天の滝」に至ると、後はなだらかな道。渓流の水音に癒されながら進む。

右側に「信貴山断食道場」の施設が見えて来ると、もう小川の流れ込むダム湖の入り江も近い。

四叉路を右に行けば、温泉源泉の向かいに観光ホテル、その前をまっすぐ行けば開運橋、右に行けば信貴山門口バス停付近に至る。今回は、この辻をまっすぐに行き左カーブの坂道の先は第二駐車場。

駐車場のすぐ右側の道は、開運橋の下を通って第一駐車場から信貴大橋バス停の在る県道236号信貴山線に。左側の鳥居から上ると最初に通った「大虎」の参道。

上の写真の右に登るガードレールの坂道は、下の写真の往時の参道に出て、信貴山観光 i センター前に至る。

🔸バスの待ち時間などで余裕があるなら、信貴山観光 i センターのソフトクリームなど頬張りながら、バンジージャンプを眺めるのも一興。度胸のある女の子が増えたねえ!😰

(残念ながら、この日は5時前になってたので、飲食券販売機はストップ。-_-;/~~🍦)

そして信貴山観光 i センター裏手の階段を下りると、写真左側の鳥居から第1駐車場へ。写真右側、坂の上は「仁王門」。

県道236号信貴山線の信貴大橋バス停の前が駐車場入り口。ここから王寺駅行バスに乗るので、本日のハイキングはここまで。

 

🔶さて、「松永久秀」にまつわるイベントがあったので、、、ご紹介。

🔸10月10日、王寺町の達磨寺に於いて戦国武将「松永久秀」命日法要が行われ、境内にある松永久秀墓前に多くの方が参列、隣に聖徳太子の愛犬「雪丸」が祀られているのですが、、、

その王寺町のマスコットキャラクター「雪丸」くんもお参り。礼儀正しく、焼香?後も参列者に一礼して退出していました。

そのあと、本堂に於いて「王寺・三郷・平群の松永久秀に関わる史跡」と題して、それぞれの町の文化財担当や学芸員の歴史講座やトークセッションが行われたが、所要があり参加できず、本堂へお参りして資料のみ頂いて退出したが、無念、残念!(T_T)/

 

🔸10月22日に行われた「信貴山城址保全研究会 特別講演会」

高名な先生方の基調講演とパネルヂスカッションにJR奈良駅直結の「なら100年会館」中ホールは満員!

先着400名の参加者募集のところに550名を超える応募が有ったとのこと。

ご講演の中で、松永屋敷跡の状況を紹介し、信貴山城址保全活動のことも取り上げていただいた。

第2部では、ご講師の3人の先生方に加えて、細川忠興公を流祖とする厳格な武家茶道「三斎流」の家元教授 梅村尚子先生も加わって頂き、千田嘉博先生をコーディネーターにパネルディスカッション。

🔸 会場案内のスタッフとしてお手伝いする機会を得たが、その間に聞かせていただいた先生方のお話の、あくまで無学な私が興味を惹かれたところを、勝手な解釈で要約すると、

梟雄(きょうゆう)として悪名高い松永久秀が、史実を探っていくにつれ、大仏殿の焼失などの”悪事”が否定される面もあり、むしろ茶人で、城郭の設計などでも秀でた文化的な人物であったことなどが判ってきて、いわれているほどの ” 悪人 ” では無かったのではないかとの談話。

明智光秀の娘を夫人(細川ガラシャ)とした、利休の大名高弟「七哲」としての細川忠興、その流派の家元の厳格な武家茶道と細川家に関わるお話、そして松永久秀が打ち砕いたという “平蜘蛛”の茶釜の特徴に関する話など興味の尽きない話であった。  

明智光秀と松永久秀、タイミングとその行動は異なるが、ともに織田信長に仕え、国を治める武将としての能力に加えて築城にも造詣深く有能さを認められていたのだろうが、信長の奔放な野望や要求に振り回されて反逆に至ったのか、、、

ともかく、NHKの大河ドラマではどのように描かれるのだろうか、楽しみ

 

ご覧いただき、ありがとうございました😘

 


にほんブログ村 アウトドアブログ アウトドアライフへ

にほんブログ村

Posted by ss-kinkon